「ぐるわん防災BOX」が誕生した背景には、
「ペットも家族」という
開発者の強い信念がありました。

日本では地震や台風などの自然災害が頻繁に発生していますが、ペットのための防災対策はどうしても後回しにされがちです。日常生活の中で「いつか準備をしよう」と思いながらも、準備が進まず、実際に災害が起きた際に食料や衛生用品が足りず、途方に暮れる飼い主の姿が後を絶ちませんでした。

この現実を痛感したのは、ある大規模災害がきっかけでした。ニュースや現地レポートで、避難所に困窮するペットとその飼い主の姿を目の当たりにし、避難所にペットを連れて入れず外で待たせる飼い主、食料や医薬品が不足する中で体調を崩すペットたちの姿に、開発者たちは深い衝撃を受けました。ペットも家族の一員として守るべき存在であり、災害時にも安心して過ごせる備えが必要だと強く実感したのです。

しかし、防災用品の開発は決して簡単ではありませんでした。ペット業界でも防災グッズへの関心は高くなく、何を優先して揃えるべきかの基準も不明瞭でした。ペット用品には珍しい耐久性や防水性、長期保存可能な食品といった要素を取り入れ、ペットのニーズに合った商品設計が求められたため、開発は試行錯誤の連続でした。

その中で救いとなったのは、実際に災害を経験したペットオーナーの声でした。特に能登半島地震を経験した方からの体験談を聞き、災害時のペットの不安や必要とされるアイテムを学ぶことができました。こうしたリアルな意見をもとに、商品に必要な要素が明確となり、開発の方向性が定まったのです。

完成した「ぐるわん防災BOX」は、ペットが災害時でも安心して過ごせるように、長期保存可能なフードや水、衛生用品をひとまとめにした実用的なセットとなりました。ペットオーナーからは「これがあると安心」「備えとしてぜひ用意しておきたい」と多くの声が寄せられ、商品への関心が高まっていることを実感しました。

近年、ペットを家族として迎え入れる方が増える中、防災については「いつか備えよう」と考えつつも後回しになっているケースが多いのが現状です。ある飼い主も同じようにペットのための災害対策を先延ばしにしていましたが、ある日、地震のため避難が必要になった際に、ペットフードや水などが全く揃っていないことに気づきました。そのとき、愛するペットを守るための準備ができていない現実に直面し、「防災対策の必要性」を痛感したと言います。

避難所にたどり着いた後も、ペットは不安定な環境で強いストレスを感じ、食事もままならず、健康状態が心配でたまらなかったといいます。この経験を通じて、災害時に備えておくことの重要性を強く感じ、「次の災害に備えなければ」との思いが芽生えました。

そんな中で出会ったのが「ぐるわん防災BOX」でした。商品を準備したことで、「これで自分と同じようにペットも家族として災害に備えられている」という安心感が生まれ、普段の生活にもゆとりができたと語ります。また、「ぐるわん防災BOX」を用意することで、周囲のペットオーナーにも防災の大切さを伝えられるようになり、防災意識の向上に貢献している実感があるとのことです。